オーケストラ演奏用椅子の選び方|姿勢・快適性・安定感を保つためのチェックポイントを紹介
2025.06.20 チェア
オーケストラ演奏用の椅子を探している方も多いのではないでしょうか。
演奏用の椅子には、デザイン性はもちろん、演奏者の姿勢をしっかり支える安定性と適度な重量感、そして長時間の演奏でも疲れにくい設計が求められます。
さらに、楽器ごとに演奏中の基本姿勢が異なるため、最高のパフォーマンスを引き出すには椅子選びが重要です。
本記事では、北海道・旭川の家具メーカー「WOW」が、オーケストラ演奏用椅子の特徴や選び方について詳しく解説します。
楽器別に適した椅子の条件や、快適に演奏できるためのチェックポイントも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

オーケストラ演奏用の椅子の役割

オーケストラ演奏用の椅子は、演奏時の正しい姿勢と良い音質を保つために重要な役割を担っています。
演奏時の姿勢と音質の関係
オーケストラ演奏用の椅子の設計は、演奏時の姿勢や音質に深く関係します。
演奏者によって、座りたい位置や体の向きはさまざまです。そのため、オーケストラ演奏用の椅子は座る位置を選ばない、水平な座面が採用されています。
また、下半身が不安定だと上半身に無駄な力が入り、パフォーマンスに支障をきたす場合があります。演奏者の体型や演奏スタイルに合わせて、高さを調整できる機能性も必要です。
さらに、演奏者は、弦を弾く・楽器を吹く・立ち座りを繰り返すなど、さまざまな動きを伴います。
例えば、演奏者の動きでズレたりガタついたりする椅子では、音質に影響を及ぼしてしまいます。これらの雑音を防ぐためにも、演奏用の椅子は安定感と重厚さが求められるのです。
長時間演奏でも快適に使える椅子の条件
オーケストラ演奏用の椅子は、長時間の演奏でも快適に使える設計が不可欠です。演奏者が集中して演奏できるよう、姿勢や体の安定をしっかりサポートし、余計な疲労やストレスを軽減できる椅子が求められます。
例えば、座面が柔らかすぎると体が沈み込み、逆に硬すぎるとお尻や腰に負担がかかりやすく、どちらも長時間の演奏では疲労や姿勢の崩れにつながります。
適度な硬さがあるクッション性の高い座面や、身体のラインに沿った形状の椅子なら体圧を分散できるため、長く座っていても疲れにくく快適です。
オーケストラで使用するの椅子の違い

オーケストラ演奏用の椅子の特徴は、楽器ごとに異なります。以下では、演奏用の椅子の特徴を楽器ごとにまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
チェロ演奏用の椅子の特徴
- 膝の角度が90度、もしくはやや広めになる高さ
- 座面は適度な硬さで長時間座っても疲れにくい
- 座面の角度は水平、または前方にわずかに傾斜し自然な前傾姿勢がとりやすい設計
- 重厚感があり、演奏中も安定しやすい構造
- 持ち運びしやすく、優れたデザイン
チェロ演奏者の姿勢は背筋を伸ばし、椅子に浅く座るのが基本。上半身に力が入りすぎないよう、足の裏が床に付く高さで下半身を安定させる椅子が求められます。
実は、チェロ専用の椅子はほとんどなく、ピアノ用の椅子や、チェロに適した演奏用椅子を使うケースが多いです。
ギター演奏用の椅子の特徴
- 演奏者の体型に合わせて調節でき、足裏が床にしっかり付く高さ
- アームレストは付いていない、または跳ね上げ式で演奏時の妨げにならない設計
- 体が沈みすぎない適度な硬さと水平な座面
- キャスターのない固定脚、または演奏時に動かないようロック機能付き
ギターを演奏する際の姿勢は、背筋をまっすぐ伸ばし、リラックスした状態が基本です。猫背や前のめりの姿勢になると、腕や手に余計な負担がかかり、演奏中に疲れやすくなります。
また、自然に骨盤が立つような設計のものなら、背筋が伸びやすくなり、長時間の演奏でも快適に過ごせます。アームレストが付いている椅子は、ギター本体や腕の動きの妨げになるため、演奏用には適していません。
ピアノ演奏用の椅子の特徴
ピアノ専用の椅子には、主に「背もたれつき」「ベンチタイプ」「コンサートタイプ」の3種類があります。
背もたれつき
後ろにつまみがあり高さ調節が可能。重心が後ろにあるため、前のめりになっても安定しやすいのが特徴です。
ベンチタイプ
背もたれがなく横長で、サイドのハンドルで高さ調節が可能です。連弾する際に、よく使われています。
コンサートタイプ
重厚感があり、デザイン性にも優れているのが特徴。コンサートホールや音楽施設でよく使われているタイプです。座面が大きく、重量がありしっかり安定するため、演奏者の激しい動きにも耐えられます。
いずれのタイプも共通して、座った際に肘と鍵盤が水平になるような高さに調整できる設計なのが特徴。演奏者の重心移動にも耐えられる、しっかりとした構造です。
オーケストラ椅子の主な選び方6つのこだわりポイント

演奏にしっかり集中できるよう、オーケストラ演奏用の椅子は、以下の6つのポイントに着目するのがおすすめです。
①高さ調節
下半身が安定し、上半身の動きにしっかり対応できるよう、足裏が床に付く高さの椅子が理想的です。高さが調節できる椅子なら、演奏者の体格に合わせて細かく調整できるので、基本姿勢を保ちやすくなります。
②座面の形状・素材
楽器や演奏者の好みに合わせて浅く腰かけたり、体の向きを自由に変えたりできるよう、座面は水平なタイプを選ぶと良いでしょう。
座面の前部がわずかに前傾しているタイプや、座面の奥行きが狭めのタイプであれば、太ももや膝への体圧が分散され、足への負担が軽減されます。さらに、柔らかすぎず、硬すぎない素材を選ぶと、長時間の演奏でも疲れにくくなります。
③背もたれ
演奏中に自由に体を動かしたり、楽器を持ち変えたり、立ち座りしたりする機会が多い場合は、背もたれがないタイプの椅子がおすすめです。
一方、長時間の練習やチェロ、コントラバスなどの重い楽器を演奏する際には、背筋をしっかり伸ばしてサポートしてくれる背もたれ付きの椅子を選ぶと良いでしょう。
④安定感・重量感
演奏者の動きをしっかり支え、演奏中にズレにくい適度な重量感のある椅子を選びましょう。
椅子がガタついたり、きしんだりすると、演奏の音質に影響が出てしまいます。演奏に集中できるよう、安定感のあるしっかりとした設計の椅子を選ぶことが大切です。
⑤脚部の仕様
演奏中に椅子が不用意に動かないよう、脚は固定されているか、キャスター付きならロック機能がついているかを確認しましょう。
⑥デザイン性
オーケストラ演奏用の椅子は、機能性だけでなくデザインにもこだわることも大切です。ステージの雰囲気に合ったデザインなら一体感が生まれ、演奏会全体の印象もより一層引き立ちます。
また、コンパクトなタイプであれば、練習時などの持ち運びにも便利です。
演奏用の椅子にも最適|WOWの「half chair」シリーズ

演奏用の椅子に最適なのがWOWの「half chair」シリーズです。half chairは、チェロ演奏者の座り方や姿勢をヒントに設計されました。
座面は通常の椅子の半分で骨盤が立つ設計のため、演奏時の基本姿勢である「背筋が伸びた状態」をキープできます。背もたれも大きすぎないため、演奏者の腕の動きを妨げません。
座面と背もたれ部分の緩やかな曲線と、直線に伸びた4本の脚。シンプルながらも洗練されたデザインはステージ上でも自然と溶け込みます。
また、軽量コンパクトなので移動も簡単。女性でも片手で持ち運びできるので、普段の練習用にも最適です。
まとめ
ここまで、オーケストラ演奏用の椅子の特徴、選ぶ際のこだわりポイントについて解説しました。
オーケストラ演奏用の椅子は、演奏者の姿勢をサポートする重要な役割があります。高さ調節や安定感、座面の硬さなど、細かい工夫が必要です。
最高のパフォーマンスができるよう、本記事を参考に自分に合った演奏用の椅子を選びましょう。
WOWの「half chair」シリーズは、チェロ演奏者の姿勢をヒントに設計されています。背筋を自然に伸ばせる形や、動きを邪魔しないシンプルなデザインが特徴です。
軽くて持ち運びしやすいので、練習・本番のどちらにもおすすめです。演奏者の体型やスタイルにフィットしやすいhalf chair。演奏中も快適で集中できる環境づくりのためにも、ぜひ選んでみてはいかがでしょうか。
無料カタログ請求はこちら > WOW公式オンラインショップ