最適な机と椅子の高さは?身長別に高さがわかる便利な一覧表
2023.02.08 チェア机と椅子の高さは生活の質と直結します。座り心地や居心地の良さと大いに関係するからです。
しかし机と椅子の高さは意外に軽視されがち。机と椅子の高さが合わない場合、以下のような問題が起こります。
- 姿勢が悪くなって身体のバランスが崩れる
- 集中力が続かなくなる
- 慢性的な腰痛・肩こりを引き起こす
ショールームで見た目やデザインだけで納得して購入すると、生活の快適性が損なわれることも……。
机と椅子はバランスがあってこその組み合わせです。選ぶ際はくれぐれも気を付けましょう。
この記事では、北海道旭川の家具メーカー「WOW」が、机と椅子の疲れない高さについて解説します。
これを読めば、
- 机と椅子のベストな高さは計算式で客観的にわかる
- 家族共有のタイプは身長が大きい人に合わせるといい
- 机と椅子を新しく購入するなら家具メーカーに高さ調整を依頼するのがおすすめ
ということを理解でき、これからの家具選びに役立てることができます。計算式もしっかり掲載していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
机と椅子の適正な高さ
机と椅子の高さのバランスが適正
机と机の高さのバランスは、「差尺(さじゃく)」で適正を求めることができます。差尺とは、机の天板と椅子の座面の高さの差のことです。
机と椅子の適切な差尺を導く計算式
(身長×0.55)÷ 3-2=差尺(cm)
たとえば、あなたの身長が165cmだとしたら、理想の差尺は
(165×0.55)÷ 3-2=28.25
となりますので、差尺は約28cmが理想ということになります。
すぐわかる!身長別の差尺一覧表
身長(cm) | 差尺(cm) |
---|---|
150 | 25.5 |
155 | 26.4 |
160 | 27.3 |
165 | 28.3 |
170 | 29.1 |
175 | 30.0 |
180 | 31.0 |
※計算で出た数値は小数点第一以下切り捨て
疲れない椅子の高さは「座ったときは足裏が床につくか」が基準
机と椅子のバランスだけではなく、椅子自体の適正な高さも選ばなければなりません。座っていて疲れない椅子の高さは、座ったときに床に足裏がつくかどうかが見極めのポイントです。
そこで「座面の高さ」の計算です。座面の高さとは、お尻の部分から床までの距離のことです。手元に椅子がなくても、あなたの身長に合う椅子の大きさを想定することができます。
椅子の座面の高さの理想を導く計算式
身長×0.25=座面の高さ(cm)
たとえば、あなたの身長が165cmだとしたら、理想の座面の高さは
165×0.25=41.25
となりますので、座面の高さは約41cmが適切ということです。
ひじを置くと90度になる机の高さ
椅子に座り、ひじを机に置いてみましょう。このときほぼ90度の直角になれば適切な机の高さだと判断できます。
家族で使う机と椅子は「身長が大きい人を基準」にするのがおすすめ
ダイニングテーブルとダイニングチェアのように、家族共有の家具を選ぶ場合は、「身長が大きい人を基準」にすると失敗が少なくなります。なぜなら身長が低い人は、座面用クッションや足置き(フットレスト)などの工夫で椅子の高さを調整できるからです。お子さんが成長したときのことを考えると、全体的に調和がとれるようになります。
椅子の後ろスペースの確保も忘れずに。スペースは最低でも90㎝あれば快適ですが、さらに詳細に知りたい方は『椅子の後ろスペースはどれくらい必要?快適なダイニング空間づくりのポイント。』をご覧ください。
すぐわかる!身長別の座面の高さ一覧表
身長(cm) | 座面の高さ(cm) |
---|---|
150 | 37.5 |
155 | 38.75 |
160 | 40.0 |
165 | 41.25 |
170 | 42.5 |
175 | 43.75 |
180 | 45.0 |
机と椅子をベストな高さに調整する方法
以下では、「すでに机と椅子があるケース」と「これから購入するケース」で参考になる高さの調整方法を紹介します。
高さ調整アイテムを使う
既存の組み合わせでベストな高さにしたい場合は、以下の方法を試すとよいでしょう。
- 脚の高さを追加する市販アイテム「継ぎ足」を使う
- 椅子の高さがほしい場合はクッションや座布団を使う
メリット:手軽でコストパフォーマンスがいい
デメリット:見栄えが悪くなる
ぴったりの組み合わせを探す
机と椅子を揃えなおす前提なら、家具販売店やショールームに行ってぴったりの組み合わせを探すのがベター。上述した「差尺」と「座面の高さ」を求める計算式をもとに、理想の机と椅子の組み合わせを納得いくまで探してみましょう。
メリット:見栄えと快適性を両立できる
デメリット:納得のいくデザインと適正な高さの両立は大変
家具メーカーに高さ調整を依頼する
受注生産を行う家具メーカーなら、脚をカットして机や椅子の高さを調整してくれる可能性があります。家具量販店では実現できない細かな要望を反映できるのが家具メーカーの強みといえるでしょう。
メリット:デザインと快適性を両立できる
デメリット:サイズオーダーで費用が発生する可能性がある
高さ以外に気をつけるべきポイント
①椅子の後ろのスペースの確保
ダイニングを快適で広々とした空間にするためには、テーブルと椅子の選び方だけでなく、椅子の後ろのスペースを含む動線の確保が重要です。質の高い家具を選んでも、サイズや配置を誤ると、不自然な印象を与えてしまう可能性があります。
椅子に座る際に必要なスペースとして、テーブルから椅子を引く際には75cmを目安に確保しましょう。これにより、無理のない姿勢で立ち座りができるようになります。
また、椅子の後ろを人が通る場合は、椅子の背面から壁まで60cmの距離が必要です。二人でスムーズにすれ違う場合や、大きな荷物を持って移動する場合は、100cm程度の余裕を持たせるとより快適になります。
さらに、ダイニング空間を快適にするためには、テーブルと椅子の理想的なサイズのバランスも重要です。テーブルは一人あたり幅60cm×奥行き40cmのスペースを確保し、椅子を引いて座る際に脚がぶつからないよう、テーブルや椅子同士の間を10cm程度空けると良いでしょう。
②インテリア空間との調和性
椅子は、単に座るための道具であるだけでなく、空間を構成する重要な要素の一つです。そのため、椅子を選ぶ際にインテリアとの調和性を考慮することは、快適で洗練された空間を作り上げる上で非常に大切です。
①:視覚的な統一感
椅子のデザイン、素材、色などが、テーブルや床、壁、照明などの他のインテリア要素と調和することで、空間全体にまとまりが生まれ、落ち着いた印象を与えます。バラバラなデザインや浮いた色の椅子を選んでしまうと、空間が雑然とした印象になり、居心地が悪く感じられる可能性があります。
②:空間や雰囲気の強調
例えば、木製の温かみのある椅子を選べばナチュラルな雰囲気が高まり、スタイリッシュな金属製の椅子を選べばモダンな印象が強まります。椅子の選択は、意図する空間のイメージを具体的に表現するための重要な手段となるのです。
③:心理的な快適性
調和の取れた空間は、人に安心感や心地よさをもたらします。お気に入りのインテリアに囲まれて過ごす時間は、精神的な充足感やリラックス効果を高め、日々の生活の質を向上させてくれます。椅子が空間に美しく溶け込んでいることは、そうした快適な空間作りのための重要な要素となります。
④:長く愛用できる
流行に左右されすぎず、既存のインテリアと調和する普遍的なデザインの椅子を選ぶことで、模様替えの際にも合わせやすく、結果的に長く使い続けることができるでしょう。一時的な流行で選んだ椅子は、他のインテリアとの相性が悪く、すぐに買い替えることになりかねません。
このように、椅子を選ぶ際にインテリアとの調和性を大切にすることは、単に見た目の美しさだけでなく、空間の雰囲気、心理的な快適性、そして長期的な愛用につながる重要な判断基準となるのです。
机と椅子のカット承ります。サイズオーダーならWOWにおまかせください
1972年創業のWOWは、日本六大家具のひとつ北海道旭川を拠点とする家具メーカーです。幅・奥行き・脚の長さ・引き出しの数を変更するイージーカスタムや、お客様のご要望を形にして提案するカスタムオーダーを得意としています。全国からの問い合わせ・配送も承っておりますのでお気軽にご相談ください。
対象の製品であれば、お好みの高さに椅子や机の脚をカットすることができます。「あともうちょっと低ければ……」という、その“あともうちょっと”にしっかりお応えします。
脚カットで高さ調整できる製品

まとめ
そんなに重要?机と椅子の高さを合わせるべき理由
- 姿勢が悪くなって身体のバランスが崩れる
- 集中力が続かなくなる
- 慢性的な腰痛・肩こりを引き起こす
机と椅子を理想の高さになる条件3つ
- テーブルと椅子の高さのバランスが適正
- 椅子に座ったときは足裏が床につくか
- ひじを置くと90度になる机の高さ
家族で使う机と椅子は「身長が大きい人を基準」にするのがおすすめ
身長が低い人は、座面用クッションや足置き(フットレスト)などの工夫で椅子の高さを調整できる
机と椅子をベストな高さに調整する方法
- 高さ調整アイテムを使う
- ぴったりの組み合わせを探す
- 家具メーカーに高さ調整を依頼する