ダイニングテーブルの椅子だけを買い替えるときは、以下の点に気を付けると失敗しにくくなります。

ポイント	要点
テーブルと椅子の高さのバランスが合っているか	ダイニングテーブルと机の高さのバランス（差尺）を意識する。
テーブルの高さはひじを90度に保てるか	ひじをテーブルに置いたときに90度になればベストな高さの基準になる。
椅子に座ったときは足裏が床につくか	「座面」が床からどれくらいの高さにあるかがポイント。これを「座面の高さ」という。
椅子のひじ掛けがスペースを圧迫していないか	狭いダイニングテーブルならアームレスチェア、大きいテーブルならアームチェアでも大丈夫。
テーブルに椅子のデザインは合っているか	複数の同じデザインの椅子を用意する前提で考えると組み合わせのアイデアが具体的になる。

当記事では、北海道旭川の家具メーカー「WOW」が、ダイニングテーブル用で使う椅子の選び方を解説します。これを読めば、

• テーブルと椅子の高さの適正バランスを数値
• 家族で使う椅子は身長の高い人に合わせる意味
• 椅子の脚をカットして調整できる家具メーカーならではの利点

を理解でき、これからの椅子選びの知識として役立てられるようになります。ダイニングテーブルの椅子は、複数揃えて購入するものです。それだけに、椅子選びで失敗したときの負担は大きくなります。

この記事では、絶対に抑えておいてほしい「ポイント」、つまり「ここだけを抑えておけば失敗のリスクが少なくなる」という要点をぎゅっとまとめて紹介するので、ぜひ一度、読んでみてください。

ダイニングテーブルの椅子を買い替えるときに気を付けるポイント5つ

①テーブルと椅子の高さのバランスが合っているか

椅子に座ったときに机の天板（面）がどこにあるのか。そのバランスによって座り心地や居心地が左右されます。

ダイニングテーブルと机の高さのバランスは、一般的に「差尺（さじゃく）」によって判断します。差尺とは、テーブルの天板と椅子の座面の高さの差のことです。

以下に、身長を入力して適切な差尺の概算を出す計算式を示します。

テーブルと椅子の適切な差尺を導く計算式

たとえば、あなたの身長が160cmだとしたら、理想の差尺は

（160×0.55）÷ 3－2＝27.333333……

となりますので、差尺は約27cmが理想ということになります。

すぐわかる！身長別の差尺一覧表

身長（cm）	差尺（cm）
150	25.5
155	26.4
160	27.3
165	28.3
170	29.1
175	30.0
180	31.0

②テーブルの高さはひじを90度に保てるか

テーブルと椅子が本当に適切なサイズになっているかどうかを確かめる方法があります。それが「テーブルに肘を置いたときにひじが90度になるか」という方法です。椅子の高さを調整するときに「ここがベスト」という基準を設けられるので役立ちます。

③椅子に座ったときは足裏が床につくか

ダイニングテーブルと椅子の高さのバランス調整だけでは不十分です。ダイニングチェアは生活の中でもとくに使う頻度の多く、それゆえ、座ったときにリラックスできる快適性が求められる家具といえます。

では、座り心地のよい椅子の理想の高さとは？お尻をあずける面、つまり「座面」が床からどれくらいの高さにあるかがポイントです。これを「座面の高さ」といいます。一般的に椅子の理想の高さは「座ったときに足裏が床につくか」が条件といわれています。

以下に、一般社団法人 日本オフィス家具協会の資料をもとに計算式を示します。

椅子の座面の高さの理想を導く計算式

たとえば、あなたの身長が160cmだとしたら、理想の座面の高さは

160×0.25＝40

となりますので、座面の高さは約40cmが適切ということです。

すぐわかる！身長別の座面の高さ一覧表

身長（cm）	座面の高さ（cm）
150	37.5
155	38.75
160	40.0
165	41.25
170	42.5
175	43.75
180	45.0

④椅子のひじ掛けがスペースを圧迫していないか

ダイニング用の椅子で悩ましいのが、「ひじ掛け」の有無です。ひじ掛けのある椅子を「アームチェア」、ひじ掛けのない椅子を「アームレスチェア」といいますが、どちらを選ぶかは、あなたのダイニングテーブルの幅の大きさと相談しなければなりません。

アームチェアを選んでも問題がないケース

• 四角テーブルだが天板が大きくて隣同士ゆとりがある
• ダイニング周辺の動線を確保できる
• ダイニングテーブルが丸テーブルである

アームレスチェアが適切なケース

• 2つ横に並べるとアーム同士がぶつかるくらい狭い
• ダイニングテーブル周りの空間をスッキリさせたい
• ダイニングスペースが広くない

公式オンラインショップ

⑤テーブルに椅子のデザインが合っているか

最後に、インテリアの調和性という観点で、お好みの椅子を選びましょう。椅子選びで一番楽しい瞬間ではないでしょうか。テーブルと似た色を選ぶのはもちろん無難ですが、あえて違う系統の色を選んで組み合わせるのも素敵ですよ。テーブルと椅子の色が違っても、同じ色のダイニングチェアを複数揃えれば規則性が生まれ、違和感なくインテリアに馴染みます。

家族で使う椅子は「身長が大きい人を基準」にすると失敗しにくい

当然ですが、家族の身長には多かれ少なかれバラつきがあります。身長の数だけ差尺や座面の高さの理想が異なるわけですが、家族で使う椅子を選ぶときは誰を基準にすればよいのでしょうか。

選択肢のひとつが、「身長が大きい人を基準」にダイニングテーブル用の椅子を選ぶという方法です。身長の低い人に椅子の高さを合わせると、一番身長の大きい人が使いにくいままですが、大きい人に合わせた椅子なら、足置き（フットレスト）やクッションなどで差尺を調整することができますよね。

テーブルと椅子の高さが合わないときの対処方法

身長の高い人を基準にしたとしても、椅子選びでは「デザインは気に入っているのに、テーブルとのバランス（差尺）や椅子の座面の高さが合わない……」ということも珍しくはありません。以下では、高さの過不足を調整する方法を紹介します。

テーブルの高さを調整したい場合

いまあるテーブルの高さを調整するなら、以下の2つが考えられます。

高くする	脚に調整グッズをかませて調整する
低くする	DIYで脚を短くカットする

椅子の高さを調整したい場合

椅子だけ買い替える場合は選択肢がもう少し広がります。ポイントは購入前にできるサイズ調整の可能性を検討するということです。

高くする	脚にDIYグッズをかませて調整する クッションで座高を調整する
低くする	DIYで脚をカットする 足置き（フットレスト）で「足が届かない」問題を解消する 家具メーカーに脚のカットを依頼する

受注生産を行う家具メーカーなら、事前に相談すれば椅子の脚をカットして高さ調整してくれる場合があります。ただしメーカーが応じてくれないケースもあるので注意しましょう。まずは気になる家具メーカーのサイトやカタログを見て問い合わせてみてください。

机と椅子のカット承ります。サイズオーダーならWOWにおまかせください

1972年創業のWOWは、日本六大家具のひとつ北海道旭川を拠点とする家具メーカーです。幅・奥行き・脚の長さ・引き出しの数を変更するイージーカスタムや、お客様のご要望を形にして提案するカスタムオーダーを得意としています。全国からの問い合わせ・配送も承っておりますのでお気軽にご相談ください。

対象の製品であれば、お好みの高さに椅子やテーブルの脚をカットすることができます。「あともうちょっと低ければ……」という、その“あともうちょっと”にしっかりお応えします。

脚カットで高さ調整できる製品

右から「half chair」「MARCH TABLE」「スツール系全般」。

オンラインショップで下見をする 電話で直接聞きたい 資料が欲しい

まとめ