本棚の地震対策で家族を守る|固定・配置・飛び出し防止のポイント

2026.09.29 家具の選び方

大きな地震が起きたとき、本棚は倒れるだけでなく中に収納している本が飛び出したり、避難経路を塞いだりする可能性があります。

そのため、本棚の地震対策は固定だけで考えず、置き場所や収納方法まで含めて見直すことが大切です。

とくに寝室や子ども部屋など長い時間を過ごす場所に本棚があると、「このままで大丈夫だろうか」と気になる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、本棚の配置から転倒防止、本の飛び出し対策まで順番に解説します。今ある本棚を使い続ける場合はもちろん、背の低い本棚への買い替えを考えている方も、自宅に合った対策を探してみてください。

地震による本棚の転倒・落下がもたらす危険

本棚の地震対策が必要な理由は、家具が倒れることだけではありません。転倒や落下によるケガのほか、避難の妨げや火災につながる可能性もあります。

東京消防庁の調査では、過去の地震で負傷者の約30〜50%が屋内での家具類の転倒・落下によって負傷していたとされています。

数字だけを見ると少し驚きますが、必要以上に不安になるよりも「自宅では何が危険になりそうか」を具体的に確認しておくことが大切です。ここからは、地震による本棚の転倒・落下がもたらす危険について詳しく解説します。

参照:東京消防庁|家具類の転倒・落下・移動防止対策 ハンドブック 室内の地震対策

本棚や本に当たり、ケガをする

大きな揺れが起こると、本棚そのものが倒れたり、棚に並べている本が落下したりする場合があります。

とくに注意したいのが、背の高い本棚や上段に重い本を置いているケースです。辞典や図鑑、写真集などは一冊でも重量があります。まとまって落ちてくることを考えると、やはり頭より高い位置には置かないほうが安心です。

また、寝ている場所やいつも座っているソファの近くに本棚がある場合は、万が一倒れたときに身体へ届かないか確認しておきましょう。

本棚や本が避難経路を塞ぐ

本棚が出入口の近くにある場合は、転倒した家具によって扉が開かなくなったり、通路が塞がれたりする可能性があります。

とくに寝室では、夜間に停電した状態で避難しなければならないケースも考えられます。暗い室内に本や家具が散乱していれば、スムーズに移動するのは簡単ではありません。

出入口の真正面や玄関までの通り道には、できるだけ大きな家具を置かないようにしましょう。

家具を少し移動させるだけでも避難経路を確保できる場合があります。固定器具の設置に加え、現在のレイアウトも確認してみましょう。

周囲の暖房器具などに接触し、火災につながる

本棚の周辺にストーブやヒーターなどの暖房器具がある場合も注意が必要です。

地震によって家具や収納物が動き、可燃物が暖房器具へ接触すると火災につながるおそれがあります。

また、寒い季節になると本棚の近くへストーブを置いてしまうこともありますよね。家具の配置を考える際は、一年を通した暮らし方までイメージしておくと安心です。

本棚だけを単体で見るのではなく、周囲に燃えやすいものや熱源がないかまで確認しておきましょう。

参照:家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブック

【地震対策】器具を取り付ける前に見直したい本棚の配置における注意点

本棚は、就寝場所や暖房器具、出入口から距離を取り、避難経路を塞がない位置へ配置します。

本棚の地震対策と聞くと、L字金具や突っ張り棒などを思い浮かべる方が多いかもしれません。

もちろん固定は重要ですが、その前に確認しておきたいのが本棚の置き場所です。

どれだけ転倒防止対策を行っていても、地震の揺れ方や建物の条件によって家具の動きは異なります。まずは万が一家具が動いても、ケガや避難の妨げにつながりにくい配置を考えてみましょう。

参照:東京消防庁|自宅の家具転対策

寝る場所・座る場所の近くを避ける

本棚は、ベッドや布団、ソファなど、人が長い時間を過ごす場所から離して置くと安心です。

とくに寝室では、本棚が倒れる方向と就寝位置の関係を確認してください。壁際に置いた家具は前方へ倒れる可能性があるため、家具の正面で眠るレイアウトは避けたいところです。

家具の配置を少し見直すだけでも、危険を減らせる場合があります。まずは、無理なく安全なレイアウトに変更できないか確認してみましょう。

暖房器具等の近くを避ける

ストーブやヒーターなど、熱を発する器具の近くに本棚を置くのは避けたほうがよいでしょう。

地震では本棚自体が倒れなくても、本や雑貨などの収納物が落下する可能性があります。紙でできた本が暖房器具の近くへ落ちる状況は、できる限り避けておきたいものです。

暖房を使い始めるタイミングで、もう一度周囲を確認すると安心でしょう。

出入口や避難経路を塞がない位置へ置く

出入口や廊下など、避難の際に通る場所の近くには、できるだけ本棚を置かないほうが安心です。

家具が転倒すると、部屋の扉が開かなくなったり、玄関までの通路を塞いだりする可能性があります。

どうしても出入口付近に置かなければならない場合は、本棚が倒れる方向にも目を向けてください。転倒しても扉や通路を完全に塞がない位置を選ぶことがポイントです。

本棚の転倒を防ぐ固定方法

安全な配置を考えたあとは、本棚の転倒防止対策も検討しましょう。

家具を固定する方法には、L字金具、ベルト式器具、ポール式器具、ストッパー式器具、粘着マット式器具などがあります。

また、住宅によって壁の構造や設置条件は異なります。賃貸住宅などでネジを使えない場合は、穴を開けない方法を組み合わせましょう。ここからは、本棚の転倒を防ぐ固定方法を紹介します。

参照:家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブック

L字金具やベルトで壁へ固定する

L字金具は、壁と家具の強度がある部分へネジで固定します。

ベルト式器具は、壁と家具をベルトでつないで固定する方法です。

まずは、L字金具やベルトなどを使い、家具を壁に固定する方法があります。

家具の転倒防止に有効な方法ですが、取り付ける場所には注意が必要です。ネジは壁のどこに打ってもよいわけではなく、下地や桟など、十分な強度がある部分へ固定する必要があります。

家具側も同様に強度のない部分へ金具を取り付けると、十分な固定力を得られない可能性があります。

壁や家具の構造がわからない場合や取り付けに不安がある場合は、施工業者などの専門家に相談しましょう。

賃貸ではポール式器具・ストッパー・粘着マットを活用する

賃貸住宅では、「壁に穴を開けられないから固定は難しい」と感じる方もいるでしょう。

そのような場合は、ポール式器具やストッパー式器具、粘着マット式器具などを検討できます。

ポール式器具は、家具と天井の間に突っ張るタイプです。ストッパー式器具は家具の下へ敷き、家具を壁側へわずかに傾けて転倒しにくくするものです。使用する場合は、家具の幅に合わせて端から端まで敷くことを意識しましょう。

ポール式器具は、家具の両端・できるだけ壁側へ垂直に設置します。
ストッパー式器具は、家具の手前側の下へ敷き、壁側へわずかに傾けます。

粘着マット式器具も手軽に取り入れやすい方法ですが、家具の大きさや重量によっては単独使用に向かない場合があります。

粘着マット式器具は、家具の底面と床の間に設置します。対応重量や接着できる材質を確認しましょう。

いずれの器具も、対応する家具のサイズや重量、設置条件を確認して正しく使用することが大切です。

複数の器具を適切に組み合わせる

壁に穴を開けにくい場合は、ポール式器具とストッパー式器具を組み合わせる方法があります。

ネジによる固定が難しい場合は、一種類の器具だけに頼らず、異なる方法を組み合わせることも有効です。

東京消防庁では、ポール式器具とストッパー式器具、またはポール式器具と粘着マット式器具を組み合わせる方法を紹介しています。

とくにポール式器具とストッパー式器具を適切に併用した場合、L字金具と同等の高い効果が得られるとされています。

住まいの条件に合った器具を選び、正しい方法で取り付けることが重要です。

対策方法固定力の目安壁への穴向いている住環境注意点
L字金具高い必要持ち家など壁や家具の下地・桟へ正しく固定する必要がある
ベルト式器具製品によって異なる必要壁と家具を直接固定したい場合固定方法や対応重量を確認する
ポール式器具単独より併用が望ましい不要賃貸住宅など家具の両端、できるだけ奥側へ取り付ける
ストッパー式器具ポール式との併用で高い効果が期待できる不要賃貸住宅など家具の形状や床との相性を確認する
粘着マット式器具家具の大きさなどによって異なる不要小型家具など対応重量や接着できる材質を確認する

地震による本の飛び出しを防ぐ方法

本棚を壁へ固定しても、中に収納している本まで固定されるわけではありません。

地震の揺れによって本が棚から飛び出すと、身体に当たるだけでなく、床に散乱して移動の妨げになることもあります。

家具の転倒防止とあわせて、収納物の落下についても考えておきましょう。ここからは、地震による本の飛び出しを防ぐ方法を紹介します。

参照:家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブック

落下防止バー・テープ・ネットを設置する

落下防止バーを設置し、重い本を下段へ収納した例。器具の取扱説明書に従って設置してください。

棚の前面に落下防止バーやベルト、ネットなどを取り付ける方法です。

テープ型は棚板の手前に貼り、バーやネット型は支柱に金具やフックで固定します。既存の棚に後付けでき、目立たないデザインを選べば部屋の雰囲気を壊さずに防災対策をすることができます。

一方、激しい揺れでは落下を完全に防げない場合があるほか、本の出し入れ時に少し手間がかかる点がデメリットです。

背板のないオープンラックや高い棚に本を収納している場合や、インテリアを損なわずに安全性を高めたいときにおすすめです。

扉付き本棚には扉開放防止器具を付ける

扉付きの本棚では、揺れによって扉が開き、中身が飛び出す場合があります。

そこで役立つのが扉開放防止器具です。地震時の揺れを感知してロックするタイプや、日常的に扉をロックしておくタイプなどがあります。

本などの重い物を収納する場合は、ネジで固定できるタイプがおすすめです。

「扉があるから本は落ちない」と考えがちですが、扉そのものが開いてしまえば収納物が落下する可能性は残ります。

また、ガラス扉を使用している場合は、ガラス飛散防止フィルムなどもあわせて検討するとよいでしょう。

本を詰め込みすぎず、重い本は低い位置へ置く

本棚への収納方法では、重量のある本をできるだけ低い位置へ置くことがポイントです。

総務省消防庁でも、本棚では百科事典や全集などの重い本を下段へ収納すると、家具全体の重心が下がり、倒れにくくなると紹介しています。

また、高い場所から重い本が落ちてくるリスクも小さくすることができます。

大型の図鑑や写真集、辞典などは下段へ置き、比較的軽い文庫本などを上段へ並べるとよいでしょう。

地震対策を考えた本棚選びのポイント

画像引用元:WOW BOOK RACK

本棚そのものを見直すことも、地震対策のひとつです。

とくに背の高い本棚を使っていて不安を感じている場合は、今後も同じ大きさの収納が必要なのか考えてみてもよいでしょう。ここからは、地震対策を考えた本棚選びのポイントについて詳しく解説します。

背の低い本棚を選ぶ

背の低い本棚を選ぶのも有効な手段です。一般的に家具は重心が低いほど安定しやすく、本が高い位置から落ちてくるリスクも減らせます。

背が低いからといって絶対に倒れないわけではありませんが、高い位置から本が落下するリスクを抑えやすく、設置場所によっては圧迫感も軽減できます。

背が低く、圧迫感を抑えやすい本棚の選び方は、こちらの記事でも詳しく紹介しています。

収納する本の量・大きさに合うサイズを選ぶ

収納する本棚を選ぶ際は、収納量だけでなく手持ちの「本の量」や「大きさ」に合わせて最適なサイズを選ぶことが大切です。

収納量が大きい本棚は便利ですが、本や雑貨が増えやすく、家具全体が重くなってしまうデメリットもあります。

まずは、手元にある本の数や種類を確認してみましょう。大型本が多いのか、文庫本が中心なのかによって、必要な奥行きや棚板の高さは大きく変わります。

「いつか読むかもしれない本」をすべて収めようとせず、お気に入りや頻繁に読む本を中心に厳選するのもおすすめです。

設置場所に合う固定方法を確認する

本棚を購入する前に、設置予定の場所でどのような転倒防止対策ができるかも確認しておきましょう。

持ち家で壁へのネジ固定ができる場合と、賃貸住宅で壁に穴を開けにくい場合では固定方法が異なります。

また、ポール式器具を使用したい場合でも、家具と天井の距離や天井の強度によっては適さない可能性があります。

壁・床・天井の状態まで事前に確認し、設置場所に合った対策を考えておけば、地震対策も進めやすくなります。

低くてオープンな本棚|WOWの「BOOK RACK」

画像引用元:WOW BOOK RACK

地震対策を意識して本棚の高さを見直したい場合は、家具・木工メーカー「WOW」の「BOOK RACK」をチェックしてみてください。

高さを抑えたロータイプで、側板や上部の板がないオープンなデザインが特徴です。ここからは、「BOOK RACK」の魅力について紹介します。

「BOOK RACK」の開発背景やデザインへのこだわりについては、こちらのインタビュー記事をご覧ください。

高さ約83cm・重さ約4kgのロータイプ

BOOK RACKは、高さ約83cmのロータイプです。

サイズは幅710mm×奥行310mm×高さ830mmで、重量は約4kg。リビングや寝室、子ども部屋などにも置きやすいサイズです。さらに軽量なので、模様替えや掃除の際にも移動しやすいでしょう。

軽い本棚のメリットや選ぶ際のポイントについては、こちらの記事でも解説しています。

圧迫感を抑えたオープンなデザイン

画像引用元:WOW BOOK RACK

BOOK RACKは、圧迫感を抑えながら本を置きたい方に使いやすいデザインです。側板や上部の板がないオープンなつくりで視線が抜けやすく、軽やかな印象があります。

背板には傾斜がついているため、背表紙が見やすく好きな本の表紙を見せて飾ることもできます。

さらに、背面も表側と同じ材で仕上げられているため、後ろ姿が見える場所にも置きやすいのが特徴です。部屋の中央や空間をゆるやかに仕切るような配置にもなじみます。

子ども部屋や本のディスプレイにも取り入れやすい

画像引用:MUKU工房 BOOK RACK

高さを抑えたBOOK RACKは、子ども部屋の本棚や、お気に入りの本を飾るディスプレイラックとしても使いやすいアイテムです。

背表紙を並べて収納するだけでなく、好きな表紙の本や写真集を見せながら置くこともできます。

また、BOOK RACKは脚カットにも対応しています。設置場所や使い方に合わせて、もう少し高さを抑えたい場合は相談できます。

WOWでは、BOOK RACKの脚カットだけでなく、ほかの家具についてもオーダーメイドに柔軟に対応しています。サイズや仕様など、暮らしに合った家具を検討したい方は、詳しくはWOWまでお問い合わせください。

お問い合わせはこちら

まとめ

本棚の地震対策では、家具を固定するだけでなく、設置場所や本の収納方法まで見直すことが大切です。出入口やベッドの近くを避ける、重い本は下段へ置く、落下防止器具を取り入れるなど、できることから進めてみましょう。

背の高い本棚に不安がある場合は、高さを抑えた本棚を選ぶ方法もあります。WOWの「BOOK RACK」は高さ約83cmのロータイプで、圧迫感を抑えたオープンなデザインが特徴です。

地震対策を行う際は、設置場所や収納方法を確認し、必要に応じて転倒・落下防止対策もあわせて検討しましょう。

無料カタログ請求はこちら > WOW公式オンラインショップ

POPULAR POST

CATEGORY

ショールームのご案内

WOWの公式オンラインショップでは、
すべての製品をご覧いただけます。
製品に関するご質問、カスタムオーダーの
ご要望、ショールームのご予約などは
お電話かお問い合わせフォームから
お気軽にお問い合わせください。

営業時間
平日 9:00〜17:00
土日祝 休み

0166-48-8222